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島根県立農林大学校

永田雅樹 就農先×卒業生インタビュー

研修をやっていく中で働いていける手応えを感じ、社長からのお声がけもあり就職を決めました!

卒業生data

name

永田雅樹

hometown

島根県出雲市出身

graduation

平成25年度 野菜専攻卒業

workspace

株式会社 勝部農産

永田雅樹

卒業生インタビュー

Q

農大へ入学するに至ったきっかけは何ですか。

A

中学生の時、職場体験で農業技術センターを訪れたことが、農業に興味を持つきっかけになりました。実家は農家ではありませんでしたが、その体験がとても新鮮で、地元の農林高校へ進もうと決めました。
進路を考えていた頃、両親や学校の先生から農大の話を聞き、興味を持つようになりました。農大のオープンキャンパスには、高校2年生と3年生のときに参加しました。
高2のときは「なんとなく良さそう」という印象でしたが、高3で参加した際に、トマトやナスの定植体験をさせてもらい、「これを仕事にしたい」と強く感じたことが、進学を決めた大きな理由です。

Q

雇用就農先を選んだ理由は何ですか。

A

2年生の時、「農留」という3週間ほどの短期研修があり、専攻の先生からの紹介で勝部農産を研修先に選びました。
当時は「こんな仕事がしたい」「ここに就職したい」といった具体的なイメージはまだ持てていませんでした。
しかし、実際に研修を進める中で「ここなら働いていけそうだ」という手応えを感じるようになり、さらに勝部社長から「うちに来てみないか」と声をかけていただいたことが決め手となり、就職を決めました。

Q

農大在学時と就農後のギャップはありましたか。

A

在学時は、実習の授業の際に決められたことをただやるだけでよかったです。「時間内に終わらせる」というよりも「授業時間中に作業を続けていればいい」という感覚でした。しかし、いざ就農すると、天候の影響や作業適期、出荷期限などがあり、この日・時間までに終わらせないといけないリミットが決まっています。どういう流れで、何人で1日何haやっていけば作業終わるのかなど、逆算をして作業時間の使い方を考えなくてはいけません。そこでのギャップは感じました。

Q

社会人になって、農業を生業とするやりがいを感じるのはどこですか。

A

子どもの頃から、ものを作ることが大好きでした。農業は、種をまいて苗が育ち、実をつけて収穫するまでの過程を見られるのが魅力です。
機械で播種を行い、畑一面にきれいに芽が出そろったときは本当に感動します。
その苗が順調に育ち、収穫の時期を迎えて農業機械に乗ると、「今年は豊作だ!」という実感が湧いてきます。その瞬間に、大きな達成感とやりがいを感じます。

Q

就農する上で、どのようなスキルや資質が求められると思いますか。

A

農業自体が、他産業と違って毎年新卒が何十人も入るわけではありません。農業経験の浅い方や、自分の父世代の年齢の方などが不定期に入社してくることもあります。そういう方と同じ仕事をすることになるので、コミュニケーションを積極的に取っていくことや、各作業員の体力面等を考えた配置を考えることなどが大事かなと思います。

Q

農業に興味を持っている方に一言お願いします。

A

近年、お米の価格が話題になるなど、今まで農業にあまり興味のなかった人も、関心を持つ機会が多くなっていると思います。
夏の酷暑の中の作業がしんどいこともあります。ですが、外の作業も多くが機械化されており、性別や年齢関係なく農業をしやすい環境になってきていると思います。
今後、軽いきっかけでもいいので、「農業をやってみようかな」と関心を持たれたら、ぜひ農業の世界を体感していただきたいです。

就農先インタビュー株式会社 勝部農産 ‐代表取締役 勝部喜政さん‐

Q

会社紹介をお願いします。

A

株式会社 勝部農産は、先代の父から経営を引き継ぎ、現在は米、麦、大豆、島根県生まれの春野菜のあすっこ等を中心に栽培しています。栽培面積は約65haあります。現在は、従業員6人で経営しています。

Q

永田さんの働きぶりはいかがですか。

A

永田さんは、弊社に入社して12年目。現在は副主任として働いてくれています。責任をしっかり持って仕事をしてくれるので、私が細かい指示を出さなくても安心して任せることができています。

Q

入社した頃と現在を比べて、永田さんの印象は変わりましたか。

A

いい成長をしてくれていますね。
永田さんは、新しい機械を導入したときも、憶せず「わからないけど、やってみよう!」と挑戦できるタイプです。もちろん、操作のミスや小さな失敗はありますが、機械を壊すようなことはなく、すぐにコツをつかんで上手に使いこなしてくれます。実際にやってみなければ身につかない部分も多いので、こうした経験の積み重ねが、彼の調整力をより強くしていると思います。

Q

これまで雇用やインターン等で受け入れてこられた中で、農大生に対してどのような印象を持たれていますか。

A

農大生は、寮生活を通じて社会の仕組みやルールをある程度経験しており、一人前の社会人として安心して仕事を任せられる印象があります。
また、基本的な農業の知識をしっかりと学んでいるため、こちらが細かく説明しなくても理解が早く、即戦力として活躍してくれると思います。

Q

農業に従事するにあたって、求められる能力やスキルはどのようなものがありますか。

A

農業は、他の産業と比べて服装や生産の過程が違うだけで、基本的な考え方は同じだと思います。
私も含め、働く最終的な目的は“利益を出すこと=儲けること”です。だからこそ、「農業でお金を稼ぎたい」という気持ちを持つことが一番大切です。
そのうえで、会社の中でのチームワークや組織力を大切にすることが、技術よりも何よりも重要だと感じています。

Q

組織力やチームワークを一番大切にするのはなぜですか。

A

広い圃場で良い品質・収量・収益を上げていくためには、みんなが同じ方向を目指して働くことが大切です。目標が共有できていないと、日々の仕事も楽しくなくなってしまいますよね。
だからこそ、「話しやすい」「和気あいあい」「自分の居場所がある」と感じられることが、チームワークの土台だと思います。
もちろん、人には得意・不得意があります。すべてを完璧にこなせる人はいません。だからこそ、お互いを補い合いながら作業を進め、全体の完成度を100%に近づけていく。そこにこそ、組織力の本当の強さがあるのだと思います。

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